当店のあゆみ


【Sato Bookstore時代】

1952年、活況を呈していた横須賀ベース前、米軍関係者がよく利用したホテルの1階に、佐藤禎志が3坪の洋書店Sato Bookstoreを開店。

お客様はすべてアメリカン・ネイビー。 言葉は100%英語。

作家Hume氏の、"Babysan, A private look at the Japanese occupation"や、"Babysan's world, The Hume'n Slant on Japan"という、米兵相手の女の子を描いた面白おかしなマンガが飛ぶように売れたことが忘れられない。


【イセザキ書房オープン】

馬偏景気(進駐軍景気)が一段落した1956年1月、当時横浜一の繁華街だった伊勢佐木町の5丁目に、日本書籍の店イセザキ書房を開店。


【船員さんとの出会い】

土地柄か、変わった買い物をするお客様が多いことに気づく。

一度に30冊も40冊も買ってゆく。

尋ねてみると、みな海員・船員さん。

外国や遠洋に出てしまう前に買い込んでおくとのこと。


【港の本屋さん】

1958年頃から、横浜港へ入港する外航船の乗組員用厚生費図書を定期的に納品し始めた。

そのうちに創意工夫というわけで、本棚を特装した2坪程度の移動販売車を作り、150万円以上の商品を満載して埠頭、岸壁まで持ってゆき、船に横付けした車の中で直接選んでもらうシステムを完成!

これは非常に喜ばれ、テレビ朝日に取材され、「港の本屋さん」というタイトルで放映、イセザキ書房は一躍有名に。

1980年代いっぱい、9台のイセザキ書房移動販売車「港の本屋さん」が、千葉、東京、川崎、横浜、横須賀と東京湾一円をくまなく駆け巡った。

秋には南氷洋捕鯨船、春には北洋の鮭鱒漁船を中心に、一度に100万円単位の本を納品することも珍しくなかった。

読書ほど船旅にぴったりなものはない。海員・船員さんに人気の分野は長編小説や時代・歴史ものなど。 世界地図もよく売れた。

日本で留守を預かるご家族に毎日の通過ルートを知らせるのだそう。

当店の営業車は今も屋根に大きく「イセザキ書房」と書いてある。高い船橋からすぐに見つけてもらえるように。


【グローバル化の波】

1985年すぎから経済の形が変化。グローバル化の波に真っ先に洗われた船舶業界。合理化のためか、士官級以外の乗組員が外国人に変わりはじめる。外国人コックのいる船には英文の和食料理本が完備される。

さらなる合理化で、大部分の日本船舶が三国間航路(日本に寄港しない輸送)に変わってしまった。横浜を始め、日本の港へ着く船は激減。それでも乗組員の方々からの本の要望は根強い。当店では注文書を外国の寄港地へ直接空輸し始める。

現在も世界の7つの海で活躍する日本船の大部分に、イセザキ書房が届けた本が積み込まれている。 当店から出た本が、太平洋、大西洋、インド洋、はては地球の裏側まで運ばれて読者のみなさまに喜ばれていることを思うと、万感胸に迫るものがある。この配送システムは日本中の本屋で当店だけ。イセザキ書房の最大の特徴と考える。


【今日のイセザキ書房】

毎日250冊から300冊近くも出てくる新刊書。どんな大書店でもそのすべてを揃えることは不可能。一個人店にすぎない当店にはなおさらムリ。 しかしそんな悩みも日本最大級の在庫と情報量を誇るネット書店e-honへの加盟によって解決した。

e-honなら、本、CD、DVDを1500円以上ご購入で宅配無料、当店でお受け取りの場合、金額や点数にかかわらず配送料・手配料無料。さらに当店では、近隣への無料配達はもちろん、市内や遠方の場合も日本全国に無料または有料で配送。

大型書店は店構えや店内在庫は立派だが、買い物するだけで疲れてしまうという言葉をよく耳にする。伊勢佐木町イセザキモールの魅力は、10分も歩けば、中小の書店や古本屋がいくつもみつかること。粒ぞろいの名店ばかり!


【店主からのメッセージ】

地元の読者のみなさまや、遠方から当店目指してご来店下さるお客様からいただく喜びは、何にもかえがたい生きがいであり、書店業を続けてゆく心の支えとなっています。 この場を借りて篤く感謝を申し上げます。

当ウェブサイトや当店のブログをご覧になって初めてイセザキ書房をお知りになったみなさま、ぜひ横浜伊勢佐木町(末吉町1-23)の店舗へお立ち寄り下さい。天井まで届くグリーンの書棚、そこにかかる赤いハシゴの快適な店内で、知的なお買い物をお楽しみいただけます。

「一人でも多くの人に、一冊でも多くの本を」をモットーに、これからもがんばります。 イセザキ書房をどうぞよろしく。

みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

店主 佐藤智子


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